No 翻訳 No Life !

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中込幸子 Sachiko Nakagome
 
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大阪出身、東京都在住。
同志社大学文学部卒
金融、経済、CSRなどを中心に活躍中の日英フリーランス翻訳者。

いつ連絡してもお忙しそうな中込さん。電話の向こうから聞こえてくる声はいつも明るくパワフルでいつも元気をもらっています。テレビ局のディレクター、記者を経て翻訳者になられたのでどんな方か興味津々でした。こちらの想像をはるかに超えるエピソード満載で爆笑に次ぐ爆笑のインタビューでした!


Q 中込さんが英語と深くかかわるようになったきっかけと時期を教えてください。

A 父の仕事の関係で6歳から中学1年生までカナダとアメリカで過ごしましたので、英語を話さざるをえない環境におかれてしまいました。なので、小さいときから母の通訳をしていましたので通訳者としてスタートは8歳です、とジョークでよく言っています(笑)
高校、大学は日本で過ごしましたがそのころから英語を教えるアルバイトをしていました。ですので、英語と日本語の両方の言語が日常に存在するのが当たり前でした。でも、もともと翻訳者を目指していたわけではなかったんですよ。子どものころテレビで見たCNNのアンカーマンがかっこよくてアンカーマンになりたいと思っていました(笑)その後はディレクターになりたくて。高校生の時にソ連やベルリンの壁が崩壊したのを見て、「これを現場で見たい!」と思ってレポーターやディレクターになりたいとすごく憧れていました。とにかくマスコミ関係に行きたかったですね。だから大学も新聞学科を選び、就職活動もマスコミ関係に絞りました。幸い、朝日放送とNHKの関連団体から内定を頂き、大阪と東京の2つの選択肢があったので東京のほうが絶対に英語の仕事がある!と思ってNHKの関連団体に就職しました。
希望していた世界に入ったものの、テレビの世界は映像中心で、映像が面白いかどうかでニュースとして報道するかどうかの価値判断が決まるようなそんなことが自分には違和感がありました。私は人種差別とか、女性差別とか映像になりにくいテーマをもっと取材したかったのでそのうち「活字のほうに行きたい」と思う気持ちが強くなりました。
それで、東京中の英字新聞を発行しているところに片っ端から電話をかけました(笑)見事にすべて門前払いをくらいましたよ(笑)27歳でしたので年齢でまずNGでした(笑)全部に電話をかけたつもりだったのですが、そういえばどこか残ってなかったかな?と思っていたら友人が朝日イブニングニュースを教えてくれたんです。それで104で電話番号を調べて朝日新聞の代表番号に電話しました(笑)英文記者になりたいんですと電話で伝えたら、記者は募集していないけど翻訳者は募集していますよ、と。そのとき朝日新聞に入れるならとりあえずは翻訳者として雇ってもらえるなら、とすぐに決めました。すごくラッキーでしたね(笑)
電話をとった担当者がとにかく翻訳者がいなくて困っているから助けて〜!という状態でしたので。その方が電話をとったので朝日新聞で仕事ができたようなものですが(笑)それでその方宛に履歴書と翻訳のサンプルを送るように言われました。サンプルを見て編集長に気に入ってもらえ、過去の職歴もちょうどよかったみたいで、それですぐに採用が決まりました。1年間朝日新聞で翻訳者として社内で勤務した後、1999年にニューヨークへ(他の仕事の関係で)
渡り、フリーランス契約で朝日新聞と日経新聞の翻訳をしましたね。そのときの人とのつながりで現在も朝日新聞とNHKから定期的に翻訳のお仕事をいただいています。
今こうやって話してみると英語とはずっと深くかかわって、ずっと英語の勉強をしているような気がします(笑)でも、やっぱり翻訳者としてのスタートは飛び込み電話で決まった朝日新聞ですね(笑)
 
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よく「帰国子女は努力せずに英語が身に着いた」「できて当たり前」って言われますが(笑)中学1年で帰国しましたので英語力は中学1年レベルの語彙力と知識しかなかったんです。よく考えると当たり前ですよね。だから学年があがるにつれて英語力もあげようと思ったらやっぱり努力するしかないと思います。私はそのころから「将来は絶対にアメリカで仕事をする」と決めていましたので英語は勉強しましたね。中学1年生のときに英検2級に合格して、(私)が高校一年になるまで準1級はなかったので中学1年からずっと英検1級の勉強をしていたのですが、高校1年生で1度落ちました(笑)2年生のときの2度目の試験で1級受かったんです。(中込さんはこのときに英検1級合格と優良賞をもらっています)学校の勉強よりも英検に受かるために英語の勉強ばかりして親には叱られましたね(笑)

Q 翻訳の面白さはどんなところにありますか。

やっぱり「どんぴしゃ!!!!」のぴったりはまる表現が出てきたときですね。これだ!みたいな(笑)出てこないときは諦めて寝ます(笑)
もうひとつは、新聞記事や放送原稿は直訳というよりはストーリーを伝えなおすという作業が私に求められているので、それはやはり各言語特有の表現を使用しないと全体がきちんと伝わらないと思います。日本語だと体言止めが多いんですが、それをそのまま英語にするとしっくりこない。今、私はスポーツ記事担当なのですが、スポーツ記事特有の言い回しを使って、補足情報も入れながら、始まりと終わりで何かしらインパクトを持たせる、などそういった作業が本当に楽しいですね。
私自身、翻訳よりも翻訳した内容をリライトするほうが好きですね。もともとは記者志望だったからかも知れません。
あとは、知らないことを知る楽しさが翻訳にはあります。過去にとある旧ソビエト連邦の国の会計士学校の報告書の翻訳のお仕事をいただきました(笑)すごくマニアックな内容だな〜と思いながらその国の会計士の実態を知ったり(笑)そんな知識今後の人生において何に役立つかはまったくわかりませんが(笑)気づけば楽しく翻訳していましたね。ただ日本語を英語に置き換えるという作業をするのではなく、調べて知っていく楽しさがある内容のお仕事は大好きです。

Q 失敗談があれば聞かせてください。

翻訳すること自体が大好きなのか、ついつい仕事を入れすぎてしまうことでしょうか。それで体を壊してしまったので(苦笑)体調と翻訳への思いのバランスを取るそのさじ加減がわかっているはずなのですが、その加減を気にせずにどんどん入れることは・・・・気をつけないと!と思います。

Q 中込さんにとってのリフレッシュ方法は何ですか。

整形外科通いと・・・・・カラオケです(笑)
80'sとか90'sの洋楽です!(ここで聞き手も俄然盛り上がってしまいました)
言い訳ですが・・・・カラオケは有酸素運動なんですよ(笑)
マイケルジャクソンは50曲以上のレパートリーがあります!!
あとはYouTubeを見るのが好きですね。何時間も見てしまいます。これはリフレッシュというよりは中毒かもしれませんね(笑)

Q 今後の目標を聞かせてください。

翻訳の専門分野を増やしたいですね。
環境の分野、CSR関連の翻訳をもっと勉強してみたいですね。現在いただいているNHKのお仕事も4本のうち2本は環境関連の番組なので実績をもっとつんでいきたいです。
翻訳家としてというよりも何かの専門家になりたいと思っています。
今教育学の修士号を取得中なんです。今、テンプル大学のTESOLの修士号、英語教授法というのを勉強中です。
それを取得して大学で教えてみたいなとも思っています。翻訳者というだけでなく、教育学や言語学の専門家として仕事をやってみたいなと。
あとは、個人情報保護士認定試験を受けてみたいと考えています。私、きっと資格お宅かもしれないですね。

Q 最後に翻訳者を目指している人たちへメッセージやアドバイスをお願いします。

いくつかあります。まずは、マニアックな専門分野を持つことです。競争が激しい業界ですから需要と供給を考えると他の人がやっていなさそうな分野を専門的にすることでまずエージェントへ登録するときに印象に残ります。「こんな専門分野いつ使うの?」と相手に思われても印象に残るじゃないですか。そして、本当にそんな分野の仕事がきたら絶対自分に声がかかると思います。私・・・・・STAR WARSの大ファンなんですよ。ファン大会にも行くし、衣装もたくさん持っているくらい(笑)マニアですね。もし、STAR WARS関連の翻訳の仕事がきたら、まずそんな仕事こない可能性のほうが大きいですけど(笑)でも万が一そんな仕事がきたらできるのは私しかいないと思っています。そういう風に考えるのも楽しいですし。
次に、自分の向き不向きを見極めることだと思います。翻訳の勉強はすごく時間をかけてやらなければいけないので好きじゃないと続かないと思います。勉強しながら苦痛を感じたり、苦手な分野だと続かないですよね。
次に、YouTubeで海外のリアル番組をたくさん見るのもおすすめです。ついさっき放送された内容を見ることができるので今現在の英語に触れることができるだけじゃなく、その国の現状までも知ることができてそれが知識になっていくからです。DVD鑑賞も字幕を目で見て、音声を耳で聞くのでやはりお勧めですね。何十回と見るべきですが(笑)
最後に辞書で調べる癖をつけることです。自分の単語の引き出しを増やすためにもこの癖はつけるべきです。ひとつの単語をいつも同じ訳だしばかりするのはよくないかもしれませんね。納品した翻訳物の最終版を見ることもすごく勉強になります。私はこれを無料の添削、と呼んでいるのですが(笑)エージェントによって対応は違うかもしれませんが最終納品内容を自分で確認することは本当に大事だと思います。

編集後記
のっけから脱線ばかりのインタビューで(すいませんでした!)大笑いの連続でしたが(笑)ふと、「今は翻訳がない人生なんて考えられない」と言った一言が胸に刺さりました。仕事、プライベートにかかわらず「英語」という軸で全てを味わい、楽しんでいる様子がひしひしと伝わってきました。ご自分の夢を夢に終わらせず、目標に据えて確実に実行しているのにぜんぜん肩に力が入っていない穏やかな佇まいが本当に印象的でした。80's大会実現するぞ!(笑)
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